“きずあと”は医学的には「瘢痕」と呼ばれます。平らな白い瘢痕は成熟瘢痕、ミミズ腫れのように赤く盛り上がった瘢痕はケロイドや肥厚性瘢痕と呼びます。かゆみ、痛み、ひきつれといった症状があり、ケロイドの方が症状が強く、もとの傷の範囲を越えて拡大します。ケロイドは有色人種に多い傾向があり、体質的にケロイドができやすい方がいます。胸・肩・下腹部・耳などにできやすく、帝王切開の瘢痕、ピアス穴、BCGの注射痕が例に挙げられます。運動や妊娠、高血圧で悪化しやすいと言われています。肥厚性瘢痕は感染やキズの深さ、関節部などのキズに緊張がかかりやすい部位にできやすいとされています。ケロイド・肥厚性瘢痕の治療は、保存的治療(圧迫、内服、外用、注射)が第一選択になります。 保存的治療で改善しない場合、見た目の問題や運動制限がある場合には手術を行います。
診察させて頂き、症状に応じて、前述の肥厚性瘢痕・ケロイドの治療を行います。
CO2フラクショナルレーザーは、これまで治せなかったニキビ跡や傷跡、妊娠線などに対するレーザー治療器です。CO2フラクショナルレーザーは、無数の細かい孔を皮膚に開け、傷跡の凹凸をなだらかにして治すというものです。病変の診断、それに基づいたレーザーの出力や細かな設定・照射する距離・照射する時間など、扱う医師の腕の差が顕著に出るレーザーといえます。以前ピコフラクショナルを何回がやって効果が感じられなかった方など、諦めずにご相談ください。妊娠線、リストカットなどの傷痕では、正常な皮膚を残しながら点状に患部を細かく壊して皮膚を作り直す作用を利用し、繰り返し照射することで、段々と患部がぼかされたように改善していきます。